Vocal Consort 東京 「ヨーロッパの伝統に根ざしたアンサンブル」

vocal Consort Tokyo演奏会記録
  • Top >
  • Archive >
  • ワークショップ  聖アンセルモ・カトリック目黒教会

ヴォーカルコンソート東京ワークショップの記録です。

2016.2.20~21(目白教育ホール・その他)バロック歌唱のための2つワークショップの終了

ヴォーカル・コンソート東京では、第四回演奏会で来日したドレスデン室内合唱団からソプラノのMarie Luise Werneburg (マリー・ルイーゼ・ヴェルネブルク)さんと、テノールTobias Mäthger(トビアス・メトガー)さんによるワークショップを開催した。
ヴォーカル・コンソート東京主催のワークショップでは、マリー・ルイーゼさんはバロックの声楽曲を取り上げた。受講者全員がマリー・ルイーゼさんから基礎的な発声法を習い、バロックの歌い方にその発声法がどの様に応用されるかを学習した。ドイツのスタンダードな発声法により、逆に日本人の発声の問題点が浮かび上がった。喉の力が抜けず、声の通る部分(喉・口・鼻)や軟口蓋(口の奥・上部)も狭くなり、喉の後の筋肉硬くなり後頭部に共振しない等。横隔膜を柔軟に使っていないため、息の量やスピードがうまく調整できていない等の指摘を受けた。受講者の声はマリーさんの的確なアドヴァイスにより、見違えるほど良くなり表現の幅も広がった。
トビアス・メトガーさんはシュッツの「宗教的合唱曲」や、「Cantate Domino」を教材とした合唱のワークショップを担当した。合唱団員同志で良く聴き合い、仲間に音楽的なアクションを与えたり、仲間の歌い方にリアクションしたり、どんな変化にも対応し対話できる柔軟な耳を訓練した、日本の多くの合唱団に見られる、自己と指揮者との一歩通行的な音楽ではなく、演奏者が自ら今起こっている音楽に即興的・創造的に関わっていく歌い方を体験した。アンサンブルの本質である演奏者の自立により、予定調和でない、今その場で音楽が生れるライブ感の醍醐味を味わった。

 

第1回演奏会 第2回演奏会 第3回演奏会 ワークショップ 第4回演奏会
ページトップへ